Japanische Klassiker mit Furigana
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いぼ
童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編
Lesen Sie 童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編 (いぼ) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.278 Zeichen · 30 Bildschirme
考えてみると、きょうは、あほくさいことでした。第一、克巳に知らん顔をされました。第二に、だちんがもらえなかったので、帰りも電車に乗れませんでした。第三に、やはりだちんがもらえなかったので、雑誌や模型飛行機の材料を買う夢が、おじゃんになってしまいました。
こうしてじぶんたちは、すっぽかされて、青坊主にされて帰るのだと思うと、松吉は、日ぐれの風がきゅうに、かりたての頭やえり首に、しみこむように感じられました。
「どかァん。」
と、杉作がとつぜん、どなりました。
また、とびかと思って、松吉は見まわしましたが、それらしいものは、どこにも見あたりません。かれたクワ畑のむこうに、まっかな太陽が、今しずんでいくところでした。
「なにが、おるでえ。」
と、松吉は杉作にききました。
「なにも、おやしんけど、ただ大砲をうってみただけ。」
と、杉作はいいました。
松吉は、弟の気持ちが、手にとるようによくわかりました。弟も、じぶんのようにさびしいのです。
そこで松吉も、
「どかァん。」
と、一発、大砲をうちました。
すると松吉は、こんな気がしました――きょうのように、人にすっぽかされるというようなことは、これから先、いくらでもあるにちがいない。